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V3.不登校を経験した立場から(寄稿) | |||
どんなところ? | |||
親御さんや大人の方向けのページ | 私は、手首にカッターナイフを当てていた。 同じ年の子が自殺した。私と同じ理由だった。 正直、逃げたって思った。でもうらやましかった。私なんか、死ぬことさえできない。 私が学校に行かなくなって、どのぐらい経っただろうか。 私が学校に行けなくなることで、私の周囲のいろんな人が、私が学校に再び行けるように期待した。 周りの人は期待をしてくれるのに、私はその期待には答えられない。 答えたいと思う。でも、体が思うように動かない。 あと一歩。あと一歩がんばれば、それさえがんばれば。 自分が思っているほど、その先はつらいものではないのかもしれない。 でも、その一歩、あと一歩ががんばれない。 そんな期待に答えられない自分が情けなくなって、カッターナイフを手首に当てる。 それを思い切って手前に引くことができない。 死ぬのが怖い。でも、私がいることでみんなは迷惑している。 私なんて、いない方がみんなにとっていいに決まっている。 なのに、自分で自分を滅することができない、情けない私。 あまりの情けなさに、気がついたら私は涙を流していた。 もう、二度と同じことは繰り返さない、繰り返せないと思った私は、 ものすごくがんばった。 みんなが私に期待した。それに答えるために、私は優等生という服を着た。 期待に答える私に、みんなが笑顔になった。みんなに褒めてもらった。 でも、私の中には空しさがあった。 そして、今。 私は時々夢を見る。 制服を着て、みんなと一緒に授業を受けている夢。 制服を着て、時間割を1日間違えてパニックになっている夢。 はっと目が覚めて、ああ夢か。 あのときの私の選択は、あのときの私がしていたことは、 正しかったの? 今でも結論は出せていない。 |
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