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子どもの居場所(1)



子どもの居場所(2)



周囲の環境



とは言え、ムリなものはムリ!



ラヴニールの親の会


■ とは言え、ムリなものはムリ! ■


●同じ方向「だけ」を向くのは疲れる!●

 当事者とその周囲とが同じ方向を向いて進んだなら、安全の欲求や社会的欲求、その先もうまく満たされていくのではないか、としましたが、とはいえ! ずっと同じ方向を見続けるのは、きっと疲れるような気がします。

 時には、「えっ、そうくる!?」と、到底受け入れられない部分も出てくるかもしれません。

 そんなときは、言ってしまっていいと思うんです、ただし相手を傷つけない言い方で(あくまで、「自分の意見」という形で)。

 二人三脚でも、背の高い人と低い人とでは、同じように進んでもどこかで背の高い人が先になってしまい、うまく進めない。そこで、うまく進むために自分ができることは何だろう? とお互いに話し合う。そんなイメージです(ここで背の高い人が「お前がチビだから!」と言ってしまうのは、相手を傷つけるかもしれない形になりますよね)。

 こうして話し合ってみても、自分の意見を自分の言葉で言えたとしても、それでも、やっぱり相手のことなんて受け入れられない! でも相手と同じ方向を見て歩けって言うじゃない? そんなのムリだよ!

 うん、ムリだと思います。自分も人、相手も人。たとえ家族であっても、100%同じ思考の人間なんていないですし(いたら恐ろしいです・・・)


●モヤモヤは吐き出しましょう!●

 昔と比べてインターネットが当たり前にある時代、「学校に行けない・行かない子どもの保護者の声」は、探せばすぐに出てきます。
 同じように、「子どもにはこんなふうにした!」というものも、すぐに出てきます

 でも・・・。他の人の実践を知ることはできても、自分の中のモヤモヤまで解消できるでしょうか?

 そして時にインターネットの情報は「間違った情報」「作られた情報」であることもあり、場合によっては「どうしよう、どうしよう」と悩んでいるところに付けこみ、「もっとあなたががんばりなさい!」と(ある意味)場違いなことを言われてしまうことも・・・。これでは、当事者だけでなく、保護者の方も安全の欲求が損なわれてしまうことに。

 そんなときに何より心強いのは、同じ道を通ってきた経験者の人たち。または、今まさに悩んでいてどうしたらいいのかという思いでいる人たち。「もう〜、話聞いてくださいよ!」と思っている人たち。経験をたくさん知ることは、「こんな感じでやってみたけど、別の方法でも考えてみよう」と、何度も挑戦できる(その分「失敗」が小さいうちに他を考えられる)ことにもつながります。

 そういった「同じ悩みをもつ人が集まる場」、学校に行けない・行かない子どもをもつ保護者の方に特化したものは、多くの場合「親の会」と呼ばれ、フリースクールが子どもの安全の欲求にこたえる場のひとつであるならば、親の会はその保護者の方たちの安全の欲求、社会的欲求にこたえる場、と言えると思います。

 フリースクールが子どもの居場所であるなら、親の会は「保護者の方の居場所」です。


●どうせ傷のなめあいでしょ?●

 という声があることは、否定しません。
 わざわざ人の「傷」に感じていることを掘り起こしたりして。傷に塩を塗るようなマネをして。お互いに傷を再びひどくするようなマネして、何が楽しいの? etc.
 親の会については、こういった声があるのも事実です。

 ですが、親の会の何と言ってもの魅力は、「ネットにはあがってこないような失敗例もたくさんある」ということ。それと同じぐらい、たくさん「あんなことやこんなこと」を感じてきたということ。
 そういったことが、身振り、表情、間合いなど、リアルに知れること。文で読むだけではわからない細かいニュアンスも、身振り手振りが加わることでよりわかりやすくなる。

インターネット上では感じられない「温度」が、親の会にはたくさん溢れています。

ラヴニールの親の会